競馬は馬がそれぞれ違う。F1は各チームが独自に車体を開発する。では、全選手が同じ規格のバイクに乗るオートレースなら、実力以外の要素で差はつかないはず——そう思いませんか。ところがAUTOCRAFTの自前データでは、車番が変わるだけで1着率に約3.6倍の開きが出ています。この一見矛盾した現象には、オートレースならではの2つの制度が関わっています。
競馬は1頭ごとに能力が違う馬、F1は各チームが独自に開発する車体で走ります。ですがオートレースは違います。全選手が、JKA(競輪とオートレースを統括する公益財団法人)の定める統一規格のエンジンを積んだバイクで走るルールです。デビュー2年目以降の選手全員は600cc規格「AR600」(スズキ製)、デビュー1年目の新人だけは500cc規格「AR500」を使用し、2年目から600ccへ切り替わります。馬やF1のように、選手ごと・チームごとに機材そのものが違うということはありません。1993年に全選手が一斉にこの統一規格へ乗り換えて以来、機材の差ではなく選手の技量と作戦で勝負する、公平な競争環境が保たれています。
機材が同じなら、車番(1〜8号車)による有利不利は本来無いはずです。ところが実際の車番別1着率を見ると——
1号車の1着率は8.2%なのに対し、8号車は29.4%。同じ規格のバイクに乗っているにもかかわらず、車番が変わるだけで1着率は約3.6倍も違うのです。
種明かしは、オートレースのもう1つの特徴的な制度距離ハンデにあります。オートレースでは実力が上位の選手ほど、スタート位置を後方(外側=車番の大きい方)に下げられる仕組みになっています。つまり車番は、くじ引きだけで決まる位置ではなく、選手の実力を反映して割り振られる番号でもあるのです。8号車に実力上位の選手が集まりやすいからこそ、1着率も高くなる。「機材は同じでも、位置そのものが実力を映す鏡になっている」というのが、この差の正体です。
ただし車番だけがすべてではありません。当日のコンディション(試走タイム)と組み合わせた時に何が起きるかは、#04 最強の条件は「機力×位置」で検証しています。
車番が大きい選手は、制度上すでに"実力上位認定"を受けていると考えられる。ただし当日の調子(試走タイム)も併せて見たい。
車番が小さい(内枠)選手はハンデ上軽く見られていても、当日の試走タイムが良ければ"隠れた実力者"の可能性がある。
この傾向を踏まえた各レースのAI予想・テトラ度(自信度)は、オートレースAI予想アプリ「AUTOCRAFT」で毎日更新しています。
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※ 本記事の数値はすべて AUTOCRAFT 自前データベース(2023–2026 / 約2万4千レース・約18万出走) の独自集計です。集計時点の実測で今後変動します。予想は情報提供を目的とし、的中・利益を保証しません。投票は20歳以上・自己責任で。