級班は、
本当に強さを表すか
SS・S1・S2・A1・A2・A3——競輪には6段階の級班がある。上の級ほど強い、というのが素朴な前提だ。だが実際に1着率を並べると、隣り合う級同士が同じ数字で並ぶ場面がある。級班は本当に強さの目安になっているのか。98万人分の出走で確かめた。
S1とA1、1着率はまさかの同率だった
男子競輪6段階の級班別に、1着率・2連対率・3連対率・平均競走得点を並べる。得点は級が上がるほど綺麗に伸びるが、1着率は必ずしもそうならない。
| 級班 | 1着率 | 2連対率 | 3連対率 | 平均競走得点 |
|---|---|---|---|---|
| SS | 31.2% | 50.0% | 61.2% | 116.0 |
| S1 | 18.3% | 34.3% | 47.9% | 106.8 |
| A1 | 18.3% | 35.9% | 51.2% | 88.4 |
| A3 | 14.7% | 29.3% | 43.9% | 70.6 |
| S2 | 10.7% | 22.7% | 35.9% | 98.5 |
| A2 | 10.8% | 22.2% | 35.7% | 82.4 |
特に奇妙なのはS2とA1の関係だ。平均競走得点はS2(98.5)の方がA1(88.4)より10点も高いのに、1着率はA1(18.3%)がS2(10.7%)の1.7倍ある。級班というラベルの並び順と、実際の勝ちやすさの並び順が一致していない。
級班の中を得点で割ると、差はもっとハッキリする
そこで、同じ級班の選手を競走得点で3等分(下位・中位・上位)し、それぞれの1着率を出してみた。
| 級班 × 得点層 | 1着率 |
|---|---|
| A2・得点下位 | 4.9% |
| A3・得点下位 | 5.3% |
| S2・得点下位 | 5.1% |
| A2・得点中位 | 7.9% |
| S1・得点下位 | 15.1% |
| A1・得点下位 | 12.5% |
| A2・得点上位 | 19.7% |
| S1・得点中位 | 17.3% |
| A1・得点中位 | 19.2% |
| S1・得点上位 | 22.6% |
| A1・得点上位 | 23.1% |
| A3・得点上位 | 28.2% |
A2の得点上位(19.7%)は、S1の得点下位(15.1%)を上回る。級班一つ分の差は、同じ級班内の得点差で簡単にひっくり返る。さらに驚くのはA3の得点上位が28.2%——A1の得点上位(23.1%)すら超えていることだ。「A3だから弱い」も、得点次第で成り立たない。
級班は"参加資格"であって"強さの数字"ではない。級班は選手を大まかにグループ分けする制度上のラベルにすぎず、勝率という結果を直接説明するのは競走得点だ。同じ級班の中でも得点が高い選手は、一つ上の級班の得点が低い選手より勝っている。級班を見て安心するより、得点を見るほうが近道になる。
KEIRINCRAFTでは、これをどう使うか
だからKEIRINCRAFTのつまみは、「級班」と「競走得点」を別々に調整できるようにしている。級班交絡を実データで確認したうえでの設計だ。級班だけを見て「S級だから」と評価を厚くすると、今回のような逆転を見落とす。つまみを自分の手で調整すれば、級班に引っ張られず、得点という実質的な強さの軸で選手を評価し直せる。
KEIRINCRAFTのつまみでも、「級班」と「競走得点」は別々に調整できる。得点・ライン・脚質など、あなたが重視したい要素を自分の感覚で調整し直せる。TETRA内部の特徴量・重み付け・処理手順は非公開。
集計データはKEIRINCRAFTデータベース(2021年〜の全レース実績)。ガールズ競輪を除く男子確定レースを対象に集計しました。数字は過去の傾向であり、将来の結果や的中を保証するものではありません。
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