AUTOCRAFT検証ラボ / #20
検証ラボ #20

「地元」は本当に強いのか
── 地元1着率14.6%、遠征11.3%

オートレースの選手には、登録上の"地元(本拠地)"があります。5会場それぞれのクセを見てきた検証ラボで、今回は「地元選手は、その地元開催でどれだけ有利か」をAUTOCRAFT自前データで検証しました。

レースは実力とハンデがすべて。地元選手かどうかは関係ない。

I.地元選手の1着率は14.6%、遠征選手は11.3%

選手が「地元開催で出走した時」と「他会場に遠征して出走した時」を分けて1着率を集計すると、次のようになりました。

地元開催 vs 遠征時の1着率
地元開催で出走14.6%
他会場へ遠征11.3%

地元選手の1着率は14.6%。他会場に遠征した選手の11.3%と比べて+3.3ポイントの差です。対象は地元開催115,130走行・遠征69,887走行と、いずれも大規模な母数です。
差はさらに3着内率で広がります。3着内率は地元選手44.1%、遠征選手36.6%で、その差は+7.5ポイント。"地の利"は1着そのものより、上位に食い込む場面でより効いているようです。

統計メモ:地元開催(n=115,130)と遠征(n=69,887)の1着率の差(14.6%→11.3%)が偶然で生じる確率は事実上ゼロ(2標本比率検定でz≈20.7・p<0.0001)。
その選手が今日"地元"かどうかは、レースごとに変わります。
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II.会場によって"地の利"の大きさがまったく違う

地元の有利さは、5会場すべてで同じではありません。会場別に「地元1着率マイナス遠征1着率」の差を並べると、こうなります。

会場別 地元選手のアドバンテージ(pt差)
川口4.6pt
浜松4.1pt
伊勢崎3.7pt
飯塚3.3pt
山陽1.6pt
会場地元1着率遠征1着率地元N
川口14.7%10.1%+4.6pt25,952
浜松14.9%10.8%+4.1pt18,633
伊勢崎14.1%10.4%+3.7pt25,083
飯塚14.8%11.5%+3.3pt24,783
山陽15.0%13.4%+1.6pt20,679

5会場のクセで"堅い"とされた山陽は、地元の有利さが+1.6ptと最も小さくなりました。実力・人気がそのまま結果に出やすい会場では、"地元かどうか"の上乗せは相対的に薄いのでしょう。
一方で最も地元の有利さが大きかったのは、意外にも「荒れる」会場ではなく川口(+4.6pt)でした。荒れやすさと地元の有利さは、必ずしも同じ理由で起きているわけではなさそうです。

似たような"地の利"の構造は、他の公営競技にもあります。ボートレースでは選手が所属する「支部」ごとに強さの差があり、姉妹アプリBOATCRAFT支部別 強さランキングで集計しています。切り口や指標は競技ごとに違いますが、"どこの所属か"がレースに影響するのは公営競技に共通する構造なのかもしれません。

データが言えること

  • 地元選手の1着率は14.6%(遠征11.3%)、3着内率は44.1%(遠征36.6%)
  • 会場別では川口が最も地の利が大きく(+4.6pt)、山陽が最も小さい(+1.6pt)
  • "堅い"会場ほど地元の上乗せは相対的に薄い傾向

言いすぎ注意

  • 地元選手なら誰でも有利、と単純化しすぎる(選手個々の実力差の方が影響は大きい)
  • 荒れやすさ=地元の有利さ、とは限らない(会場によって理由が違う)
  • 対象母数は会場により1万〜2.5万走行と幅がある点に注意
地元選手を見るとき

同条件の遠征選手と比べて際どい二択の時、地元かどうかを判断材料に加える。ただし過大評価はしない。

遠征選手を見るとき

山陽のように"堅い"会場では地元/遠征の差が小さいため、試走タイムなど他の指標をより重視する。

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※ 本記事の数値はすべて AUTOCRAFT 自前データベース(2023–2026 / 約2万4千レース・約18万出走) の独自集計です。集計時点の実測で今後変動します。予想は情報提供を目的とし、的中・利益を保証しません。投票は20歳以上・自己責任で。