— この記事の要点 —

実況・ファンが使う5つの観戦スラング(銅像・一撃・スロー・鬼脚・大時化)を、BOATCRAFTの27年DB(2021年以降を中心に集計)で定義し直した。「銅像」(順位が動かない艇)は28.7%の艇が出走コースそのままの着順で終える。「一撃」(外枠からの一発)は6コース勝利が2.27%としっかりレア。「鬼脚」(展示が異常に速い)はレース平均より0.06秒以上速いと上位10%。「大時化」は波高5cm以上で全体の約12.5%。さらに「粘る」については既存の検証ラボ#19の数字も引用する。

01銅像ずっと同じ場所にいる艇

実況やファンが「銅像になってる」と言うのは、レース中ずっと同じ順位のまま動かない艇を指す。スタートで出た位置から一切動かず、抜きも抜かれもしない状態だ。

BOATCRAFTのDBで「出走コース番号」と「到着順位」が完全に一致した艇の割合を集計すると、28.7%(2021年以降・約8.3万艇)。約3.5艇に1艇は、文字通り「番組表通り」の順位でゴールしている計算になる。ただし1コースは元々1着になりやすいなど、コースごとの基礎的な有利不利も混ざった数字なので、「銅像」=単純な実力不足と決めつけるのは早計だ。

02一撃外枠からの一発

「一撃食らった」は、内側が有利なはずのレースで、外枠の艇が一気に差し切って勝つことを指すファン用語。「まくり」「まくり差し」という公式の決まり手そのものではなく、"外から来た衝撃"というニュアンスを込めた言い方だ。

コース1着率
4コース9.80%
5コース5.90%
6コース2.27%

6コースからの優勝は約44走に1回。「一撃」という言葉がそれだけ印象に残るのも、実際に起きる頻度がこれだけ低いからだと分かる。

03スロー出遅れ気味のスタート

フライング(F)にはならない範囲で、スタートのタイミングが慎重め・遅めなことを「スロー」と呼ぶ。感覚的な言葉だが、実際のST(スタートタイミング)分布に当てはめると目安が見える。

順位ST目安
下位25%0.21秒以上やや「スロー」寄り
下位10%0.26秒以上はっきり「スロー」
中央値0.16秒標準的
集計: 2021年以降・約173万走のSTデータ(パーセンタイル法)。

04鬼脚展示で目立って速い艇

展示航走を見て「あの艇、鬼脚だな」と言うのは、その日の仕上がりが図抜けて速い艇を指す表現。BOATCRAFTのモーターつまみや展示タイム関連の指標にも通じる感覚だが、「鬼脚」という言葉自体はもっと直感的・印象的な使われ方をする。

実際にどれくらい速ければ「鬼脚」と呼べるかを、レースごとの展示タイム平均との差で見ると、そのレース平均より0.06秒以上速い展示タイムは上位10%に入る。0.05秒前後の差でも十分体感できるほど競艇の展示タイムはシビアだ、という別の検証(検証ラボ#05)とも整合する。

05大時化荒れた水面

「今日は大時化だな」は、風や波で水面が荒れている状態を指す実況・ファン共通の言い回し。BOATCRAFTのDBで波高の分布を見ると、波高5cm以上が「大時化」と呼ばれる目安に近く、2021年以降のデータでは全レースの約12.5%がこの水準に該当する。

+α ── 粘る不利からの踏ん張り(既存ラボから)

「イン粘り」「よく粘った」は、不利な展開になっても順位を落としきらずに踏みとどまることを指す。この現象はBOATCRAFTの検証ラボ#19で既に深掘り済みで、①(1号艇)が1着を逃したレースでも、約6割は①自身が2〜3着に残っている(約118万レースで検証)。「粘り」は感覚的な言葉ではなく、実際にデータで裏付けられた傾向だった。

データに関する注記

結論

  1. 「銅像」(出走コースのまま着順が動かない艇)は約28.7%
  2. 「一撃」(6コースからの優勝)は約2.27%、44走に1回のレア度
  3. 「スロー」はST0.21秒以上が目安、0.26秒以上ははっきり出遅れ気味
  4. 「鬼脚」はレース平均より展示タイムが0.06秒以上速い上位10%クラス
  5. 「大時化」は波高5cm以上、全体の約12.5%で発生
— 注意 —
傾向は「平均」であり、個々のレースは水面・風・メンバーで大きく変わる。本記事は言葉の解説であって、的中や利益を保証するものではない。舟券は20歳以上・余裕資金で。

言葉の意味も、データの裏側も。

競艇のスラングには、実は数字の裏付けがある。BOATCRAFTはAIエンジン「テトラ」が27年・約880万件のデータから毎レースの着順確率を計算する23のつまみ付きのiOSアプリ。

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