得点差は、
何点から実力差か
以前の検証ラボ#01「競走得点は本当に"最強の軸"か」では、得点の「順位」ごとの1着率を調べ、得点1位は基準値の2.7倍の1着率があること、絶対値ではなく相対的な差で見るべきだと結論づけた。今回はその続きとして、その相対的な「差」が実際に何点あれば意味を持ち始めるのかを数字で見ていく。
競走得点1位と2位の点差が開くほど、得点1位選手の1着率は段階的に上がる(差2点未満32.26%→差8〜10点59.40%)。
- 主要数値
- 得点差2点未満の1着率32.26%(n=56,755)→差8〜10点未満で59.40%(n=1,101)
- 期間・母数
- 2021-06-22〜2026-08-17・n=105,370
- 定義
- 男子・7車立て・確定レースで、レース内の競走得点1位と2位の点差(gap)別に、得点1位選手の実際の1着率を集計
- 除外
- 10点以上の帯はn=388と少なく参考値扱い。展開・目標選手・その日の調子など得点以外の要因は考慮していない
- 最終確認日
- 2026-08-17(KEIRINCRAFTデータベースをSQLで再クエリした基準日)
- 限界
- 相関の集計であり「得点差◯点あれば必ず勝てる」という因果関係を示すものではない。回収率・買い目の有利不利は扱っていない
レース内の得点1位と2位、点差が開くほど1着率は上がる
各レースで、競走得点が最も高い選手(得点1位)と2番目に高い選手(得点2位)の点差を計算し、点差の大きさ別に「得点1位選手が実際に1着になった割合」を集計した。
得点差が2点未満のとき、得点1位選手の1着率は32.26%。「得点1位」というだけで基準値14.3%の2倍以上あるが、2位との差がほとんどない状態では、まだ「頭一つ抜けている」とまでは言えない。差が2〜4点に広がると41.96%、4〜6点で51.22%、6〜8点で56.25%と、差が開くごとに1着率は一段ずつ上がっていく。8〜10点の帯では59.40%まで到達し、そこから先(10点以上、参考値)は58.76%とほぼ横ばいになる。
| 得点差 | 1着率 | 3着以内率 | n |
|---|---|---|---|
| 2点未満 | 32.26% | 69.01% | 56,755 |
| 2〜4点未満 | 41.96% | 76.06% | 30,593 |
| 4〜6点未満 | 51.22% | 81.27% | 12,487 |
| 6〜8点未満 | 56.25% | 83.86% | 4,046 |
| 8〜10点未満 | 59.40% | 85.47% | 1,101 |
| 10点以上(参考) | 58.76% | 86.34% | 388 |
どこで「実力差」と言えそうか
数字を素直に読むと、得点差が4点を超えたあたりから1着率が50%を超え始め、8点前後で頭打ちに近づいていく、という段差が見える。「得点1位というだけでは実力差とは言い切れないが、2位との差が4点、8点と開くにつれて、確度は着実に積み上がっていく」——これが今回のデータが示す形だ。
得点表は「順位」でなく「差」で見る。逆に言えば、得点差が2点未満で並んでいるレースは、得点表だけを見て「1位だから堅い」と判断するには根拠が薄い、ということでもある。検証ラボ#01の「得点1位は基準値の2.7倍」という結論に、"どこまで差が開けばそう言えるか"という具体的なラインが今回加わった。
得点という一つの指標の中に、実は「順位」と「差」という二つの読み方がある。同じ発想で、得点とは別の指標である通算勝率との関係を掘り下げた話は、「勝率と競走得点が食い違う時」で扱っている。
KEIRINCRAFTでは、これをどう使うか
KEIRINCRAFTは、出走表の競走得点を「順位」だけでなく「差の大きさ」でも評価する。「得点信頼度」のつまみで、1位との差が小さいレースでは慎重に、差が大きいレースでは得点上位を重く見る、という重心づけを指先で調整できる。
KEIRINCRAFTでは、そのレースの読みやすさを自信度メーター(テトラ度)で確認できる。TETRA内部の特徴量・重み付け・処理手順は非公開。
集計データはKEIRINCRAFTデータベース(2021年6月22日〜2026年8月17日、SQLで再クエリした実測値)。ガールズ競輪を除く男子7車立て・確定レースで競走得点が記録されている選手を対象に集計しました。数字は過去の傾向であり、将来の結果や的中を保証するものではありません。
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