1 マークの手前に設定された見えない仮想ライン。 大時計が 0 秒を指す瞬間にこの線を越えるのが理想で、 早すぎればフライング、遅すぎれば出遅れと判定される。スタートタイミング (ST) を測る基準点。
スタートラインとは、競艇の各会場で 1 マーク (1 マーク = First Turn) の手前、進行方向に対して直角に引かれた仮想の判定線のことです。 水面上に物理的な目印はなく、運営席のカメラと位置情報計測で記録される電子的な基準線として機能します。 艇の先端 (バウ) がこのラインに到達した瞬間と大時計の数値を照合することで、スタートタイミング (ST) が秒単位で算出されます。
競艇はフライングスタート方式を採用しており、大時計が 0 秒を指す瞬間にスタートラインを通過するのが理想です。 この瞬間より前に通過すれば「フライング (F)」となり、選手は欠場処分に加え、舟券は全額返還となります。 逆に 1.00 秒以上遅れると「出遅れ (L)」となり、これも反則扱いで返還対象です。 スタートライン通過時刻が +0.05 〜 +0.20 秒のあたりに収まる選手が一般的で、+0.10 秒前後を切ると「速い ST」と評価されます。
スタートラインは「待機行動 (進入) 」と「実走」の境界線でもあります。 ここを越えてからは進路変更や接触に対する判定基準が変わり、レースの正式な記録が始まります。 スタートラインを正確に攻める技術は競艇選手の根幹スキルであり、A1 級選手の平均 ST は 0.14 秒台、B 級では 0.18 〜 0.20 秒台が中心です。
競艇のフライングスタートは、大時計とスタートラインを組み合わせた独特の仕組みで運用されています。 4 つの要点を整理します。
待機行動エリア (バックストレッチピット側) からスタートラインまでの距離は会場ごとに異なります。 この距離差が、各会場の進入・スタート傾向に大きく影響します。
| 分類 | スタート距離が長い会場 | スタート距離が短い会場 |
|---|---|---|
| 代表例 | 大村・徳山・芦屋など | 戸田・若松・住之江など |
| 助走の取りやすさ | ダッシュ勢が十分に加速できる | ダッシュ勢が伸び切れない |
| スタート展開 | スピード差が顕在化、まくり成立しやすい | 横並びの団子スタートになりがち |
| 勝率分布 | 機力差が出やすい (上位艇が抜ける) | 1 コース勝率が下がりやすい (アウト残しが多い) |
| 主な舟券傾向 | 本命・中穴混在 | 2 コース・3 コース絡みの中穴・荒れ目 |
スタート距離・水面の波・追い向かい風の傾向で、ST のばらつき方が会場ごとに大きく変わります。
BOATCRAFT は選手の ST データを直近フォームモデルで重く扱い、会場別のスタート傾向と組み合わせて予想を組み立てています。
選手 ST スコア ─ 直近 6 か月の平均 ST、ばらつき、フライング回数を統合した独自スコアで評価。0.14 秒以下を「攻めスタート可」と判定します。
会場 ST 補正 ─ 大村・徳山のように ST が安定する会場と、戸田・平和島のように荒れる会場でスコア重みを動的に切り替えます。
フライング履歴の警戒 ─ F1・F2 が累積している選手は次節以降、スタートを遅らせる傾向があるためまくり評価を割引します。
スタート 1 つで勝敗は決まりませんが、スタート評価がない予想は片肺の予想です。 100 を超える専門用語を 12 カテゴリで整理した用語集で、解像度を一段上げてみてください。