— この記事の要点 —

全国24場×12R・直近5年のイン1着率(1号艇の1着率="固さ"の客観指標)を再集計(275,671レース)。① レース番号で固さは大きく動き、R3が最も荒れ(45.7%)→ 後半に向けて上昇 → R12が最も堅い(70.7%)という"地形"があり、この差は偶然では説明できない水準(z=54.3, p<0.0001)。② 会場差も大きく、堅い順に 徳山 62.6% / 大村 62.1% / 芦屋 60.6%、荒れる順に 戸田 43.3% / 平和島 44.9% / 江戸川 45.9%(徳山×戸田の差もz=29.5と極めて確実)。③ セル単位では津1R(79.3%)級の鉄板から戸田3R(30.2%)級の大荒れまで。④ そしてこの客観の固さと、AI「テトラ」の本命1着率は相関0.99=AIも会場とレースの固さを正しく学習している。⑤ ただし重要な但し書き ── 「堅い」と「儲かる」は別物。堅いレースは本命のオッズが安く、固さは"当てやすさ"であって"回収率"ではない。

① レース番号には"地形"がある ── R3で荒れ、R12で締まる

まず一番きれいに出たのがこれ。全国24場をならして、1〜12レースのイン1着率を並べると、12レースの中に明確な起伏があった。

1R58.6%
2R47.5%
3R45.7% 最も荒れる
4R47.6%
5R53.1%
6R48.3%
7R50.6%
8R52.7%
9R55.9%
10R59.7%
11R66.4%
12R70.7% 最も堅い
統計メモ:R3(n=23,053, 45.68%)とR12(n=22,844, 70.70%)の差が偶然で生じる確率は事実上ゼロ(2標本比率検定でz=54.3, p<0.0001)。12レースの"地形"は統計的にも確実な構造。
競艇の12レースは「フラット」じゃない。
序盤(特にR3)で荒れ、終盤(R11-12)で締まるという地形がある。

つまり、同じ会場でも「何レース目か」だけで本命の信頼度が20ポイント以上変わる。これは出目や配当ではなく、番組編成(誰が内枠に入るか)がレース番号に紐づいているために起きる、構造的なパターンだ。

② 全国24場×12R 固さヒートマップ

会場ごとに見るとどうか。24場 × 12R のイン1着率を、そのまま色の地図にした。金色=堅い(本命が来やすい)/青=荒れる(本命が飛びやすい)、右端は会場全体の平均。上ほど全体的に堅い会場だ。

競艇 全国24場×12R 固さマップ(イン1着率ヒートマップ・直近5年。金=堅い/青=荒れる)
図:全国24場×12R 固さマップ(イン1着率・直近5年。金=堅い/青=荒れる)(BOATCRAFTデータベース集計)
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すべての数字を表で見る(24場×12R・イン1着率%)
荒れる堅い(横スクロールで全Rを表示)
会場1R2R3R4R5R6R7R8R9R10R11R12R全体
徳山78667073664751505556617863
大村54504948535770697073797362
芦屋73616077663762405658657261
下関54534747614958706669737460
尼崎46494552567056586168747559
住之江55494848675050575766767558
常滑58474653535753485868707457
若松50433942744954716162696957
79524439774444475858687457
宮島72444545585743476459707356
丸亀51434143475452766365677156
福岡72464346454350675861707056
児島68474343536047495952717355
蒲郡47414140454964586470707255
びわこ64474342605645485057677054
唐津74646247474138394658637154
三国76585857434141424148607053
多摩川56454038404146566366697253
浜名湖50383963444350535358637052
桐生39343434407457555359656851
鳴門72465555443435353645536548
江戸川47413939393842464856576046
平和島34443436503539455252576245
戸田38303033463262384547546343

※ イン1着率=1号艇の1着率。出典:BOATCRAFT データベース(直近5年・全24会場のレース結果を集計)。

③ 鉄板レースと、大荒れレース TOP8

セル単位(会場×R)で、特に堅い/荒れるレースを抜き出した。

🪨 特に堅い(本命が来やすい)レース

順位会場・Rイン1着率
1津 1R79.3%
2大村 11R78.8%
3徳山 12R78.2%
4徳山 1R77.7%
5芦屋 4R77.4%
6津 5R76.5%
7三国 1R76.3%
8丸亀 8R75.9%

🌊 特に荒れる(本命が飛びやすい)レース

順位会場・Rイン1着率
1戸田 3R30.2%
2戸田 2R30.5%
3戸田 6R32.2%
4戸田 4R32.9%
5鳴門 6R33.6%
6桐生 3R33.6%
7平和島 3R33.9%
8桐生 4R34.0%
統計メモ:最も堅い津1R(n=929, 79.33%)と最も荒れる戸田3R(n=978, 30.16%)の差は偶然では説明できない水準(z=21.5, p<0.0001)。「会場×レース番号」まで絞ると、全国平均(R3 45.7%〜R12 70.7%)よりさらに広いレンジ(30〜79%)まで開く。

大村11R・住之江11Rのような後半の準優・優勝戦クラスは7割超で決まる一方、戸田・桐生・平和島の序盤レースのような難水面の序盤は3割前後しか本命が残らない。「会場名」だけでなく「会場×レース番号」で見て初めて、本当の固さが分かる。

④ 会場のクセ ── イン天国とイン地獄

会場全体の固さ(イン1着率の平均)で並べると、水面の性格がそのまま出る。

統計メモ:最も堅い徳山(n=11,664, 62.60%)と最も荒れる戸田(n=11,709, 43.31%)の差は偶然では説明できない水準(2標本比率検定でz=29.5, p<0.0001)。会場差は統計的にも確実な構造。

会場ごとのより詳しい傾向(コース別勝率・決まり手・水面のクセ)は 24会場ガイド、各会場の"今日"の結果と出走表は 全国24場ライブ で見られる。

⑤ AI「テトラ」も、同じ固さを見抜いている

ここがBOATCRAFTならではの確かめ方。客観のイン1着率マップと、AIエンジン「テトラ」が選んだ本命の1着率マップを、8会場で突き合わせた。結果、相関は0.99 ── 2つの地図は、ほぼ同じ起伏を描いた。

会場イン1着率(客観)テトラ本命1着率(AI)
徳山62.6%63.2%
大村62.1%62.7%
芦屋60.6%62.7%
下関60.1%61.9%
尼崎59.0%63.4%
江戸川45.9%49.4%
平和島44.9%49.1%
戸田43.3%46.7%

※ イン1着率=直近5年・再集計。テトラ本命1着率=AIモデル(v10)の検証期間(OOS)における本命単勝1着率のスナップショット(2026年6月時点)。8会場の相関 r=0.99(t=16.8)。

統計メモ:8会場のペアで相関係数r=0.99(t=16.8)。n=8と会場数は多くないが、これだけ高い相関が偶然で生じる可能性は極めて低い。ただしテトラ側は特定モデルバージョンの検証結果であり、イン1着率のように毎回再集計しているわけではない点に注意。

これは「AIが何か魔法を使っている」という話ではなく、むしろ逆 ── テトラは、会場とレース番号に染み込んだ"固さ"という構造を、ちゃんとデータから学習できているという証拠だ。固いレースでは確率が本命に集中し、荒れるレースでは複数艇に分散する。固さマップは、AIの予想の"答え合わせ"にもなっている。

⑥ 重要 ── 「堅い」と「儲かる」は、別物

最後に、一番大事な但し書き。「固いレースだけ本命を買えば勝てる」── これは成り立たない。

— 固さ ≠ 回収率 —
堅いレースは、みんなが「堅い」と分かっている。だから本命のオッズはその分だけ安い。R12の本命が70%で来ても、オッズが1.3倍なら期待値はトントン以下。逆に荒れるレースは本命が飛ぶ代わりに配当が大きい。市場(オッズ)は固さをすでに織り込んでいるから、固さマップは「儲かるレース表」ではない。

固さマップが実際に示しているのは、「本命の信頼度がレースごとにどれだけ違うか」という構造そのものだ ──

結論

  1. 12レースには地形がある ── R3が最も荒れ(45.7%)、後半に締まってR12が最も堅い(70.7%)。差は統計的に確実(z=54.3)。番組編成(誰が内に入るか)がレース番号に紐づくため。
  2. 会場差も大きい ── 徳山・大村は60%台で堅く、戸田は43%で全国一荒れる(z=29.5)。会場×レース番号で見ると、津1R(79.3%)〜戸田3R(30.2%)まで開く。
  3. AIテトラも同じ固さを学習 ── 客観のイン1着率と、テトラの本命1着率は8会場で相関0.99。AIは固さという構造を正しく捉えている。
  4. ただし固さ≠回収率 ── 堅さはオッズに織り込み済み。固さマップは"儲かる表"ではなく、本命の信頼度がレースごとにどう違うかを示す構造の地図。

データが言えること

  • レース番号による「固さ」は統計的に確実(R3 45.7% vs R12 70.7%、z=54.3、p<0.0001)
  • 会場による「固さ」も統計的に確実(徳山62.6% vs 戸田43.3%、z=29.5)
  • 「会場×レース番号」まで絞ると差はさらに広がる(津1R 79.3% 〜 戸田3R 30.2%、z=21.5)
  • AIテトラの本命1着率は客観のイン1着率と強く連動する(8会場でr=0.99)

言いすぎ注意

  • 固さ(当てやすさ)とオッズ(儲けやすさ)は別物。堅いレースは本命のオッズも安い
  • テトラの数字は特定モデルバージョンの検証結果(2026年6月時点)のスナップショットで、イン1着率のように毎回再集計しているものではない
  • コースは艇番で近似しており、前づけ等の実進入変更は反映していない
  • 直近5年の傾向であり、個別レースの結果を保証するものではない
競艇の固さは、レース番号と会場で決まっている。
その地図を持つことは、勝ち負けの前に「どのレースの本命がどれだけ信頼できるか」を教えてくれる。

データに関する注記

検証データ:直近5年・全国24場の275,671レース(BOATCRAFTデータベース、2021-07-09〜2026-07-08)/ 集計指標:会場×レース番号別のイン1着率+AI本命1着率との相関 / 統計検定:2標本比率検定(z検定) / 初出:2026.06.22 / 再集計・深掘り:2026.07.09(統計検定を追加、DB更新により数値を最新化)

固さは「会場 × レース番号」で決まっている。

どのレースが堅く、どこが荒れるか ── その地図を、AIエンジン「テトラ」は27年・約880万件のデータから毎レース読み解く。固いレースは本命を厚く、荒れるレースは確率を散らす。23つまみで本命重視/穴重視も自分仕様に。

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